供花のお返しは必要?お礼の方法とマナーを解説

葬儀で供花をいただいた際、お返しは必要なのでしょうか?

結論から申し上げると、供花へのお返しは必須ではありません
ただし、感謝の気持ちを適切に伝えることは大切です。

この記事では、供花のお返しに関する正しいマナーと、感謝を伝える具体的な方法について詳しく解説します。

目次

供花のお返しが不要とされる理由

供花は香典とは異なる性質を持っています。 供花は「故人を偲ぶ気持ちの表現」であり、会場を飾る装飾としての役割も担っています。 そのため、香典のような形式的なお返しは必要ないとされています。

特に会社や団体から贈られた供花については、組織としての弔意表明という側面が強いため、個別のお返しは控えめで問題ありません。 公共性の高い贈り物という性質上、お礼状による感謝の表明で十分とされています。

ちょっとしたポイント

供花は「きょうか」または「くげ」と読みます。
地域によって読み方が異なることもありますが、どちらも正しい読み方です。
葬儀社との打ち合わせでは、どちらの読み方でも通じますのでご安心ください。

供花へのお礼で最も大切なこと

お返しの品物よりも重要なのは、感謝の気持ちを誠実に伝えることです。
最も基本的で効果的な方法は、葬儀後にお礼状を送ることです。

香典のお礼と合わせて、供花への感謝も一言添えることで、十分に気持ちは伝わります。 形式よりも真心が大切なのです。

お礼状の送り方とタイミング

送るタイミング

お礼状は四十九日法要が済んだ後、忌明けの挨拶として送るのが一般的です。
慌てて送る必要はありません。 落ち着いてから丁寧に書いた方が、かえって真心が伝わります。

お礼状の文例

お礼状には以下のような文言を入れると良いでしょう。

この度は過分なるご厚志を賜り、誠にありがとうございました。
お心のこもったお花を賜り、故人も喜んでいることと存じます。
略儀ながら書中をもちまして御礼申し上げます

定型文に、供花に触れる一文を加えるだけで十分です。

お返しをした方が良いケース

地域の習慣や関係性によっては、お返しをした方が良い場合もあります。

お返しを検討すべき相手

  • 親しい親族からの供花
  • 普段から親しくしている方からの供花
  • 個人で高額な供花を贈ってくださった方
  • 地域の習慣でお返しが一般的な場合

これらのケースでは、お礼状に加えて品物を贈ることで、より丁寧な印象を与えることができます。

お返しの金額の目安

お返しをする場合、供花の金額の3分の1から半額程度が目安です。

供花は1基あたり15,000円〜20,000円が相場です。 そのため、お返しは5,000円〜10,000円程度の品物を選ぶと良いでしょう。

ただし、高額すぎるお返しは相手に気を遣わせてしまう可能性があります。 バランスを考えることが大切です。

予算管理のコツ

供花の金額がわからない場合は、葬儀社に確認することができます。
また、お返しの品物選びに迷ったら、葬儀社が提携している返礼品カタログを利用すると便利です。
予算に合わせて適切な商品を選ぶことができます。

おすすめのお返しの品物

供花のお返しには、食品や洗剤などの「消えてなくなるもの」を選ぶのが基本です。

定番の品物

  • 洗剤やタオルなどの消耗品 実用的で、どなたにも喜ばれます。
  • お茶やコーヒー、お菓子などの食品 日持ちするものを選びましょう。
  • カタログギフト 相手の好みに合わせて選んでもらえるため、目上の方にも適しています。

避けるべき品物

肉や魚などの生鮮食品、お酒などの嗜好品は避けた方が無難です。 相手の好みや宗教的配慮が必要な品物は、選択しない方が安全です。

会社や団体からの供花への対応

職場から供花をいただいた場合、対応方法が少し異なります。

基本はお礼状のみでOK

会社や団体からの供花には、お礼状のみで十分です。 組織としての弔意表明なので、個別のお返しは不要とされています。

職場復帰時の対応

仕事に戻った際には、朝礼や休憩時間に直接お礼を伝えましょう。 「この度は過分なご厚志を賜り、ありがとうございました」と簡潔に述べれば十分です。

どうしても何か渡したい場合

職場の皆で分けられる個包装のお菓子を用意すると良いでしょう。 一人あたり数百円程度で、十分に感謝の気持ちは表現できます。

職場での実例

多くの方が職場復帰時に、個包装のクッキーやおせんべいを配っています。
「お休みをいただきありがとうございました」という挨拶と共に配ることで、自然な形でお礼を伝えることができます。
高価なものではなく、気軽に受け取れるものを選ぶのがポイントです。

お礼を伝える際の注意点

感謝を伝える際には、いくつかの注意点があります。

タイミングを見極める

葬儀直後は慌ただしく、落ち着いてお礼を伝えることが難しい時期です。 四十九日法要後に、丁寧にお礼状を送る方が好ましいとされています。

形式より真心を優先

完璧な形式を求めすぎる必要はありません。 多少の不備があっても、真心を込めて感謝を伝えることの方が大切です。

忘れずに全員に伝える

供花をいただいた方全員に、何らかの形でお礼を伝えましょう。 漏れがないよう、リストを作って管理することをおすすめします。

よくある質問

Q. 複数の方から連名で供花をいただいた場合は?

連名の場合は、代表者宛にお礼状を送れば問題ありません。 もし全員に伝えたい場合は、代表者に「皆様にもよろしくお伝えください」と添えましょう。

Q. 供花と香典の両方をいただいた場合は?

お礼状は一通にまとめて構いません。 「ご厚志」という言葉で両方を含めることができます。 お返しは香典返しのみで十分です。

Q. 辞退したのに供花をいただいた場合は?

辞退の意向を伝えていても供花をいただいた場合、お気持ちを受け取りお礼を伝えましょう。 相手の善意を尊重することが大切です。

判断に迷ったら

「これで良いのだろうか」と不安になることは自然なことです。
形式にとらわれすぎず、「相手に感謝の気持ちが伝わるか」を基準に考えてみてください。
葬儀社のスタッフも、いつでも相談に乗りますのでご安心ください。

まとめ

供花のお返しは必須ではありませんが、感謝の気持ちを伝えることは非常に重要です。
お礼状で十分に気持ちは伝わります。 必要に応じて品物を添えることで、より丁寧な印象を与えることができます。

大切なのは形式ではなく、真心を込めて感謝を伝えることです。 地域の習慣や相手との関係性を考慮しながら、適切な方法を選んでください。


滋賀葬祭では、地域の習慣に合わせた適切なアドバイスを提供しています。葬儀に関するご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。

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